竹林の道

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普遍的な美しさ

天龍寺の北門から大河内山荘まで、両側に竹が生い茂る道が続きます。
風にそよぐ葉音が心地よく、すがすがしい青緑と木漏れ日が織り成す空間はまるで別世界のように幻想的です。
嵐山の北東に広がる嵯峨野は、平安時代から貴族の別荘や庵が開かれた土地で、かつて貴族が愛したこの場所は、1000年を経た今も多くの人々に愛され続けています。
時代が変わっても変わらない、そんな普遍的な美しさを持った場所なのかもしれません。

大河内山荘へと至る道

嵯峨野の竹林の中で最も有名なのが、野宮神社から大河内山荘へと至る道です。
いつもよりゆっくりと歩く事で、風が運ぶ竹の香り、隙間から注ぐ日差しが感じられます。
時間の感覚を忘れ、ただ目の前を歩く。
それだけで自然に溶け込む心地よさが味わえます。

桜・紅葉の名勝

嵐山は、月が渡るという風流な名を持つ渡月橋の背後にそびえています。
桜・紅葉の名勝で桜や楓が嵐のように舞うところから名が付いたといいます。
その嵐山と小倉山の山懐に抱かれた嵯峨野は、古くから貴族や文人たちが都を逃れ、わび住まいした所です。
名刹・天竜寺をはじめ、源氏物語ゆかりの野宮神社、静寂の常寂光土を思わせる常寂光院、白拍子伝説の残る祇王寺、無数の石仏が無常観を漂わす化野念仏寺など、どこを歩いても京の風情が豊かです。
11月には「嵐山もみじ祭り」が開催され、 嵐山の紅葉桜と紅葉の美しさは秀逸です。
毎年11月第2日曜には「嵐山もみじ祭り」が渡月橋上流一帯で催され、多くの船が大堰川に浮かび王朝絵巻のようだといいます。

歴史

平安時代、平清盛に寵愛された祗王(ぎおう)という白拍子の女性は、新たな女性の登場とともに寵愛を失い、世の無情を嘆き、尼となり嵯峨野に住んだそうです。
この時、祗王はわずか21歳で、一生を仏門に捧げ、嵯峨野で静かに生涯を終えたと言います。

観光

嵯峨野、竹林の道は休日期間中になると多くの観光の人々が訪れます。
平日にゆっくりと巡るのがおすすめですが、休日の場合は早い時間帯が良いでしょう。
秋に開催される京都花灯路では、美しくライトアップされた竹林の中を歩く事もできます。
まっすぐに伸びた竹林が、天龍寺北側から大河内山荘付近までの約100mにわたって続く風情のある散歩道は、ひんやり涼しく、清涼感のある竹林の道をゆっくりと歩くだけで、歩き疲れた体と心を癒してくれます。

天龍寺

天龍寺は、後嵯峨天皇の亀山離宮があった場所に、足利尊氏が後醍醐天皇の霊を慰めるため、夢窓疎石を開山として創建した禅寺で、嵐山、亀山を背景に、四季折々の美しさを見せる池泉回遊式庭園は必見です。

亀山公園

周辺の観光としては、「亀山公園」で、渡月橋から程近い公園で、登り口は石畳の階段になっており、園内には周恩来総理記念詩碑や散策路があります。
なかでも桂川を一望できる展望台からの風景は一見の価値があります。

大河内山荘

「大河内山荘」は時代劇で人気を集めた名優大河内伝次郎の元別荘で、30有余年をかけて造園した約2万平方メートルの見事な回遊式庭園があります。

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所在地マップ

【所在地】京都府京都市右京区嵯峨野々宮町

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